みなさん、こんにちは!
私たちは毎日、「目」で世界を見ていると思っています。
しかし実は、人間の視界には「本当に見えていない場所」が存在します。しかも不思議なことに、私たちはその”穴”にほとんど気付くことができません。
第19回雑学調査レポートでは、そんな「目」に関する雑学をご紹介していきます。
早速見ていきましょう。
人間が実際に見ることができない場所
人間の目には、誰にでも実際には見えていない場所というのがあります。これを「盲点(もうてん)」、もしくは医学的には「生理的暗点」などと呼びます。盲点は病気ではなく、正常な目の構造によって必ず生じるものです。
目の奥には網膜(もうまく)があり、そこには光を感じる視細胞(しさいぼう)があります。そして視細胞には、明るい場所で色を識別する錐体細胞(すいたいさいぼう)や、暗い場所で明暗を識別する杆体細胞(かんたいさいぼう)があります。
ところが、網膜の一部には視細胞がありません。なぜなら、その部分に「視神経乳頭(ししんけいにゅうとう)」と呼ばれるものがあるためです。ここは、網膜で集められた情報を脳へと伝達する視神経が眼球の外へと出ていく”出口”となります。つまり、視神経や血管が通るため、光を受け取る視細胞を置くことができないのです。
したがって盲点とは、「目の中にある、光を感じる部位が存在しない場所」だと言えます。
普段気付かない理由
私たちは毎日、盲点を持ったまま世界を見ています。では、なぜ視界に黒い穴や空白があると感じないのでしょうか。
理由は大きく2つあります。
一つは、「両目が互いに補っている」ということです。片方の目から見れば盲点にあたる部分でも、もう片方の目では大抵見えています。両目であればどちらかの視野には入っているため、片目の欠落情報をもう片方の目が自然に補うのです。
もう一つは、「脳が周囲の情報から埋めている」ということです。片目だけで見ていても、盲点を黒い点として認識することはないでしょう。なぜなら、脳が周囲の色や模様などをもとに、欠けた部分を自然に補完しているためです。
たとえば、白い壁を片目で見ても盲点部分だけ黒く見えないのは、脳は「周囲が白いから、ここも白いはず」と処理するためです。より煩雑な縞模様や格子模様でも、条件によっては脳が模様をつなげて見せるとされています。
すぐにできる盲点実験
手軽に盲点を体験できる方法をご紹介しましょう。
- 左目を閉じる
- 右目で左の「+」だけを見つめる
- ゆっくりと顔を近づけたり遠ざけたりする
ある距離で、右側の「●」がふっと消える瞬間がないでしょうか。これは、「●」の像が右目の盲点に入ったため起こる現象です。
また、消えた「●」の場所は黒くなるのではなく、周囲の水色の背景に溶け込んだように見えるはずです。これこそ、脳の補完処理を体験している瞬間でもあります。
病気の「見えない部分」とは違う
正常な盲点は誰にでもあるものです。一方で、日常生活で「視野の一部が欠ける」「黒い点が見える」「片目だけ見えにくい」「視界がゆがむ」といった症状に気付く場合は、生理的な盲点とは別の問題の可能性があります。
緑内障などでは視野の欠けが生じることがあり、初期には自覚しにくいこともあるため、違和感を感じた場合は早めに医師に相談するようにしましょう。
まとめ
- 人間の目には、実際には見えていない「盲点」が存在する
- 盲点があっても正常に見える理由は、「両目が互いに補う」「脳が周囲の情報から埋めている」ため
- 手軽に盲点を体験することができる
- 盲点は誰にでもあり、病気ではない
私たちは世界を”そのまま”見ているのではありません。目から入った情報だけでなく、脳が補完して自然に編集した映像を見ているのです。
「見る」とは何か、まさしく考えさせられる現象だと言えるかもしれませんね。
それでは次回の雑学調査レポートもお楽しみに!
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