メジャーリーグは新品のボールを「泥」でこする!?【採取場所は秘密】

みなさん、こんにちは!

野球の試合で使われるボールが、きれいな新品のまま使われていると思っている人は多いかもしれません。

しかし、アメリカおよびカナダに本拠地を置く、世界最高峰のプロ野球リーグのメジャーリーグでは、投手が投げるボールにある秘密が隠されています。

第22回雑学調査レポートでは、そんな「野球のボール」に関する雑学をご紹介していきます。

早速見ていきましょう。

目次

メジャーリーグで使われる「魔法の泥」

メジャーリーグでは、新品のボールをそのまま試合で使うことはありません。試合前に「Lena Blackburne Baseball Rubbing Mud(リーナ・ブラックバーン・ベースボール・ラビング・マッド)」と呼ばれる特別な泥でこすられてから使用されます。

目的は、ボール表面のツヤや滑りを取り、投手が握りやすくし、打者がまぶしさで見づらくならないようにするためです。

この泥は、ただの泥ではなく、細かい粒子や適度な水分、革を傷つけにくい滑らかさのバランスが非常に優れているとされています。野球殿堂博物館によれば、昔の分析によって泥の大部分が石英であることや、細かい粒子がボールの表面を均一にこすられることで、過度に汚れずにツヤだけを落とすことができると紹介されています。

さらに2024年の研究では、この泥が粘土と水のバランスによってボール表面に薄く付着し、砂粒が摩擦を増やしてグリップを助ける、という力学的な特徴も証明されました。

導入のきっかけは死亡事故

導入のきっかけとなったのは、1920年にレイ・チャップマンという選手が投球を頭部に受けて死亡した事故でした。

新品の野球ボールは、革が白くてツヤがあり、かなり滑りやすい状態にあります。そのため、ボールの見やすさや安全性への意識が高まった1929年には、ナショナル・リーグ会長であるジョン・ハイドラーが、投手が扱いやすく、ボールの光沢を減らすために新球を土で処理するよう審判に指示したとされています。

ただし、当時は普通の土や水、場合によってはタバコの汁や靴墨なども使われていたため、ボールに傷がついたり、色が変わりすぎる問題がありました。そこで登場したのが、”ちょうどよくツヤを消す泥”です。

この泥を広めたのは、ラッセル・オーブリー・”リーナ”・ブラックバーンという元メジャーリーガーです。1930年代、フィラデルフィア・アスレチックスというチームのコーチだった彼は、子供の頃にニュージャージー州の川辺で見つけた細かく滑らかな泥を思い出し、それを新球に試したところ、光沢を落としつつボールを傷つけにくいことが分かったのです。

その後、アメリカン・リーグで使われるようになり、やがてナショナル・リーグにも広がっていきました。野球殿堂博物館によれば、1950年代にはメジャーリーグ全体で使われるようになったとされています。

採れる場所は今も”秘密”

この泥の採取場所は、ニュージャージー州南部のデラウェア川流域のどこか、とされていますが、正確な場所は現在も秘密となっています。

野球殿堂博物館によれば、後継者は「満潮時には覆われ、干潮時には現れる場所」とだけ明かしており、詳しい場所は教えないと語っています。

こうした秘密性が、単なる用具メンテナンスにとどまらず、”野球界の都市伝説”のような魅力を生んでいるのも興味深いと言えるでしょう。

まとめ

  • メジャーリーグでは、新品のボールを使う前に泥でこする
  • ボール表面のツヤや滑りを取り除き、投手が握りやすく、打者に見やすくすることが目的
  • きっかけは1920年の打者の死亡事故
  • 泥が採取できる場所は今でも秘密になっている

メジャーリーグで使われるボールは、ただの道具ではありません。

真っ白な新品のボールが、あえて秘密の泥によってこすられてから試合に使われるという事実は、野球という競技が積み重ねてきた安全への配慮、選手の感覚、そして長年受け継がれてきた伝統が詰まっていると言えるでしょう。

それでは次回の雑学調査レポートもお楽しみに!

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