みなさん、こんにちは!
エジプトの「ピラミッド」は古代の建造物として非常に有名ですが、建造物だけでなくそこに携わった人々や環境にも目を向けると、さらに興味深い情報を得ることができます。
第7回雑学調査レポートでは、エジプトの「ピラミッド」の建築に携わった人々や環境についての雑学をご紹介していきます。
早速見ていきましょう。
ピラミッド建設労働者の給料はビールだった
古代エジプトでビールが給与として扱われていたことは、単なる伝説ではなく、考古学的発見や古文書によってかなり裏付けられている情報です。
特に重要なのは、ピラミッドが建立されているエジプトのギザで1990年代以降に発掘された「労働者村」です。この遺跡からは実際にビールの醸造設備が見つかっています。
当時のビールは、現代の日本でよく見かけるラガービールとは別物で、以下のような特徴があります。
- 濁っている
- ドロドロしている
- 栄養価が高い
- 発酵した穀物飲料
- 度数は低め(1~5%程度と推定)
原料は主にエンマー大麦、小麦、ナツメヤシなどが使われていました。
そのため現代で例えるなら、「飲むパン」や「発酵したオートミール」に近い存在だといえるでしょう。
水ではなくビールである理由
労働者の報酬が、より大衆的な「水」ではなく「ビール」であった理由には根拠があります。
その最大の理由の一つが、エジプトに流れるナイル川の水が安全ではなかったという点です。ナイル川の水は生活用水でもあり、雑菌や汚染の問題がありました。
一方でビールの製造では、加熱や発酵といった工程があるため、水よりも比較的安全な飲料になっていました。
またそのほかにも、ピラミッド建設では巨大な石材を運搬する必要があり、労働は極めて過酷でした。そのため炭水化物やミネラル、水分を同時に摂取できるビールは理想的だったのです。
研究者によっては、熟練労働者には1日に4~5リットルのビールが配給されていた可能性もあり、労働者1人あたりの摂取カロリーは現代の労働者以上であることも指摘されています。
「奴隷が建てた」は誤解?
昔は、ピラミッドを建設するために「奴隷がムチで働かされていた」というイメージが広く知られていました。しかし現在では、ピラミッドの建設に携わったのは熟練職人や季節労働の農民、国家動員された労働者らが中心だったという説が主流です。
主な理由の一つとして、労働者の墓がピラミッドの近くに存在しているという事実があります。もし労働していたのが奴隷であるならば、王の墓であるピラミッドという名誉ある場所の周辺に埋葬されることは考えられないでしょう。
また、労働者村では牛や羊の骨といったものや、医療を受けた痕跡のある人骨も見つかっています。これらは、労働者に牛肉などの高価な食料が支給されていたり、怪我人が放置されずに治療されていたことを意味します。
したがって、ピラミッドの建設に奴隷が働かされていたという説は、誤解である可能性が高いといえます。
ビールは宗教的にも重要だった
古代エジプトではビールが神聖視されていました。特に有名なのは女神セクメトの神話です。
この神話では、怒り狂ったセクメトを止めるため、赤く染めた大量のビールを地面に撒き、血と勘違いさせて飲ませた結果、セクメトが酔って眠ったことで世界が救われたとされています。
こうした神話からも、ビールが日常生活だけでなく、宗教文化にも深く関わるほど重要なものであったことが分かります。
まとめ
- ピラミッド建設に携わった労働者の給料はビールだった
- 古代エジプトのビールは栄養価が高く、衛生的にも安全な飲料だった
- ピラミッドを「奴隷が建てた」は誤解
- 古代エジプトにおいてビールは宗教的にも重要な役割をもつ
ピラミッドを建設することがかなりの重労働であったことを考えると、高カロリーを安全に摂取できるビールは対価として申し分ないといえるでしょう。
現代では労働の対価として金銭が支払われるのが当然ですが、環境によっては「お酒もいいね!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
それでは次回の雑学調査レポートもお楽しみに!
☆「なるほど」と思ったら押してね!☆

